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『チャート医師国試対策』シリーズ
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チャート 4 放射線科(第3版)

出題数が増加した全科にわたる画像問題に1冊で対応! 新ガイドラインによる全面改訂版!

チャート 4 放射線科(第3版)

販売中
   紙書籍 
CHART Series編集委員会 編
B5判,356頁,2色刷(一部4色刷)
2006/04/03発行
¥4,400(本体¥4,000+税¥400)
ISBN 978-4-87211-712-7
丁寧な解説と横断的な切り口で,20年以上も医学生から信頼を勝ち得てきた唯一の参考書!
「呼吸器の診断」を中心に,写真・イラスト・表65点を含む本文34頁を増補して定価は据え置き!
重要ポイントをCHART,既出事項を青字で明記し,学習の到達度もExercise,Check Testで確認可能!
臓器別に並び替えた主要画像診断サインが試験直前の再確認,短期間での学習に効果を発揮!
MDCT,PET-CT,FDG-PETなどのトピックスも収載して,臨床研修でも困らない!
    [正誤情報]

改訂第 3 版の序
 医師国家試験も第 100 回を迎えました。この第 100 回までの間には試験問題も日本の医療環境の変化に伴う要請に応えた変遷がありました。以前の試験問題では画像の多くは単独科としての放射線科問題の中での出題でした。しかし,今では患者一人一人は総体として診察するという前提のもとで,画像は全科の必修問題,臨床実地問題,一般問題という問題スタイルの中で扱われるようになりました。そして,画像は問題の中で重要な要素となり,出題数は逆に増加しています。最近ではこの傾向がさらに顕著となり,CT,MR,単純 X 線などの画像はそれぞれ毎年 20 題前後出題されています。2004 年には PET-CT が健康保険に採用されたために,今後はシンチグラムも出題の増加が予測されます。臨床画像のなかには血管造影や超音波などもあり,出題画像の半数を画像診断が占めるため読影力重視の傾向は今年も継続されていました。
 国家試験の中で疾患や日本の医療事情を包括的に捉えようとする傾向を受けて,それぞれの医学部の講義や実習の形態にも変化が起きていることと思います。より現実に即応するために坐学の診療科別講義は縮小され,総合診断や系統実習の名の下にふんだんに画像に接する機会が増えています。画像に接する機会が増えるとともに今度は再び系統的に画像を扱うことへの要求が学生の間に増えてきています。本小冊子はこれらの時代の趨勢を捉えて改版したつもりです。最近臨床化された MDCT や PET-CT の画像も取り入れましたが,いまだ国家試験問題を作成する年齢層になじみの深い単純写真は多く残しています。多忙な受験生には画像と診断名を読み流してゆくことも可能でしょう。時間のゆとりがあれば本文に接していただければ良いでしょう。
 放射線診療のなかで画像診断と一線を画しているのが放射線治療と放射線防護の領域でしょう。食生活の変化と高齢化は女性の乳癌と男性の前立腺癌の罹患数に急速な増加をもたらし,日本でもがん治療の中で放射線治療が表舞台に登場してきています。治癒率が高く,形態と機能の温存する治療を希望して,放射線治療患者の数は最近急勾配の右肩上がりとなっています。この時代の要請と放射線被曝への国民感情を受けて,放射線の治療と防護についての出題も毎回欠けることはありません。
 今,多くの問題を一つずつ解決しながら,日本の医療は前に進んでいます。国家試験に合格するために得た基礎知識が臨床研修の場で診療の礎となって,患者と自らのために役立ってゆくことを期待しております。

  2006 年 3 月

編者

目次
I 画像診断

 0 主要画像診断サイン
  X 線
   1. 呼吸器・胸壁・縦隔
   2. 消化器・腹壁・腹膜
   3. 心臓・脈管
   4. 血液・造血器
   5. 骨・関節系
   6. 腎・泌尿器
  超音波
  シンチグラフィ

 1 画像診断総論
  X 線診断
   1. X 線の性質
   2. X 線撮影検査の種類
  超音波検査
  磁気共鳴画像(MRI)
   Check Test 1

 2 呼吸器の診断
  正常像と撮影法
   1. 胸部 X 線正常像
   2. 側臥位正面撮影
   3. 呼気位撮影
   4. 断層撮影
  特殊撮影
   1. 気管支造影
   2. 血管造影
  胸部の CT,US,MRI
  シルエットサイン
  肺野の異常を示す疾患
  肺胞性陰影
   1. air bronchogram
   2. 肺胞性病変のその他の徴候
   3. 肺胞性病変を示す疾患
  間質性陰影
   1. Kerley A 線
   2. Kerley B 線
   3. Kerley C 線
   4. その他の間質性陰影
   5. 散布性間質性病変を示す疾患
  肺野・縦隔の石灰化
   1. 石灰化を示す疾患
  広汎な均等濃厚陰影を示す疾患
   1. 大葉性肺炎
   2. 無気肺
   3. 胸 水
  肺野のびまん性陰影を示す疾患
   1. 肺区域と関係する均等な陰影
   2. 円形陰影を示す疾患
   3. 嚢胞または空洞をつくる疾患
   4. 散布性の病変を示す疾患
   5. 網状影を示す疾患
  肺門・横隔膜の異常を示す疾患
   1. 肺門の腫瘤状陰影
   2. 肺門部暗陰影
   3. 横隔膜の異常
  縦隔の疾患,胸膜の変化
   1. 縦隔の解剖と疾患の好発部位
   2. 縦隔の変化
  その他,肺疾患について大切なこと
   Check Test 2

 3 消化器の診断
  腹部単純撮影における正常像
  腹部撮影におけるガスの異常像
   1. 気腹像
   2. 消化管内の異常ガス像
   3. イレウス
  腹部異常石灰化像
   1. 血管壁の石灰化
   2. 脾・肝・膵の石灰化 
   3. その他の腹部石灰化
  単純写真で分かるその他の所見
   1. 腹腔内の液体貯留
   2. 異常ガス像
   3. 臓器腫大
  食道と造影
   1. 憩室と閉塞
   2. 食道腫瘍
   3. 食道の機能異常,炎症と潰瘍
   4. 食道静脈瘤
  胃と造影
   1. 胃 炎
   2. 胃潰瘍
   3. 胃潰瘍と胃癌における潰瘍の鑑別
   4. 胃ポリープ
   5. 胃 癌
   6. 粘膜下腫瘍
  小 腸
   1. 憩室と腫瘍
   2. 回腸末端部潰瘍性病変
  大腸と造影
   1. 憩 室
   2. 炎 症
   3. 大腸癌
   4. 大腸ポリープ
  小児の腹部 X 線像
   1. 正常小児の腹部 X 線像
   2. 食道閉鎖と気管食道瘻
   3. 消化管閉鎖
   4. 気 腹
   5. 腸回旋の異常
   6. Hirschsprung 病
   7. 腸重積
   8. 胎便性イレウス
  肝・胆の診断
   1. 肝の腫瘍
   2. びまん性肝疾患
   3. 胆嚢・胆管癌
   4. 胆 石
  膵の診断
   1. 膵 癌
   2. 膵 炎
   Check Test 3

 4 循環器の診断
  正常像
   1. 正面像
   2. 側面像
   3. 第 1 斜位
   4. 第 2 斜位 
   5. 正常冠動脈
   6. 心臓の CT 解剖
   7. 心臓の超音波診断
  各心房・心室の拡大と対応する疾患
   1. 左房拡大を示す疾患
   2. 右房拡大を示す疾患
   3. 左室拡大を示す疾患
   4. 右室肥大を示す疾患
   5. 両室肥大
  各疾患の診断
   1. 心室中隔欠損症
   2. 心房中隔欠損症
   3. 動脈管開存症
   4. Fallot 四徴症
   5. 心筋症
   6. 大血管転位
   7. 大動脈縮窄症
   8. 僧帽弁狭窄症
   9. 僧帽弁閉鎖不全症
   10. 大動脈弁狭窄症
   11. 大動脈弁閉鎖不全症
   12. 肺静脈還流異常
   13. 大動脈瘤
   14. 大動脈炎
   15. 腎血管性高血圧
   16. 大静脈分枝の異常
   17. 四肢血管の疾患
   18. 冠動脈の疾患
   19. リンパ系の異常
  胸部,循環器疾患と MRI
   Check Test 4

 5 頭頸部の診断
  正常 X 線解剖
   1. 単純撮影
   2. 生理的石灰沈着
  頭蓋内異常石灰化像
   1. 脳腫瘍の石灰化と頻度
   2. 血管性病変の石灰化
   3. 炎症性疾患の石灰化
   4. その他
  単純写真における頭蓋の異常
   1. トルコ鞍の変化
   2. 縫合の異常
   3. 局所的な骨変化
   4. 頭蓋底陥入症
   5. 骨 折
  脳血管撮影
   1. 内頸動脈
   2. 外頸動脈
   3. 椎骨動脈
   4. Willis 動脈輪
  脳室解剖と異常像
   1. 正常像
   2. 脳室系の閉塞
  CT
   1. CT 値
   2. 脳腫瘍と発生部位の特徴
   3. 造影 CT
  MRI
   1. 脳腫瘍
   2. 脳血管障害
   3. 脱髄性・変性疾患
  脳疾患
   1. 血管性疾患
   2. 腫 瘍
   3. 炎症性疾患
   4. 脱髄性・変性・代謝性疾患
  脊髄腔内腫瘍
   1. 疾患と造影所見
   2. MRI
   3. 血管造影
  頭頸部,その他の疾患
   Check Test 5

 6 骨・関節・軟部の診断
  総 論
  骨の異常所見
   1. 骨陰影の変化
   2. 骨膜反応の臨床
  関節・軟部の異常
   1. 関 節
   2. 軟 部
  奇形・系統性・代謝性およびその他の疾患
   1. 大理石骨病
   2. 線維性骨異形成症
   3. Marfan 症候群
   4. くる病,骨軟化症
   5. 副甲状腺機能亢進症
   6. 末端肥大症
   7. 強直性脊椎骨増殖症
   8. 脊椎分離症および脊椎すべり症
  染色体異常,血液疾患
   1. Down 症候群
   2. Turner 症候群
   3. 血友病
   4. 多発性骨髄腫
  骨の炎症
   1. 化膿性骨髄炎
   2. Brodie 膿瘍
   3. 骨結核
   4. 強直性脊椎炎
   5. 骨髄炎と骨肉腫の違い
  血行障害による骨疾患
   1. Perthes 病
   2. Osgood-Schlatter 病
   3. Köhler 病
   4. Kienböck 病
  骨腫瘍
   1. 骨腫瘍と発生部位
   2. 骨腫瘍の鑑別
   3. 各骨腫瘍の特徴
  骨折,外傷
   1. 骨折の種類
   2. 骨折の合併症
   3. スポーツ外傷
  骨年齢
   1. 骨年齢の促進
   2. 骨年齢の遅延
  関節の疾患
   1. 先天性股関節脱臼
   2. 非感染性炎症性疾患
  乳腺撮影の所見
   1. 正常像
   2. 乳腺の X 線撮影
   3. 石灰化所見
   4. 乳腺の超音波撮影
   5. 乳腺の MRI
   Check Test 6

 7 泌尿・生殖器の診断
  腹部単純撮影
  経静脈性腎盂造影
   1. 正常像
   2. 異常像
  超音波,CT,MRI
  先天性疾患
   1. 馬蹄腎
   2. 多嚢胞腎
   3. 海綿腎
   4. 重複腎盂・尿管
   5. 腎無形成症
  水腎症
  慢性腎盂腎炎
  腎結核
  腎腫瘍
   1. 単純性腎嚢胞
   2. 多嚢胞腎
   3. 腎過誤腫
   4. 腎 癌
   5. Wilms 腫瘍
  腎盂・尿管・膀胱癌
  腎・尿路結石
  前立腺疾患
  副腎,後腹膜疾患
   1. 副腎腫瘍
   2. 神経芽腫
   3. 後腹膜腫瘍
  女性生殖器疾患
   1. 子宮筋腫
   2. 子宮腺筋症
   3. 子宮体癌
   4. 子宮頸癌
   5. 卵巣嚢腫
  血管性病変
   1. 腎血管性高血圧
   2. 腎梗塞
   3. 腎動脈瘤
   4. 大動脈,下大静脈の病変
   Check Test 7

 8 インターベンショナルラジオロジー
  血管 IVR
   1. 経カテーテル動脈塞栓術
   2. 動脈内注入療法
   3. 経皮的血管形成術
   4. その他
  血管外 IVR
   1. 尿路 IVR
   2. 胆道系 IVR
   3. 気管・食道 IVR
   Check Test 8

II 核医学

 1 核医学の基礎
   1. 放射性同位元素
   2. 放射能
   3. 物理学的半減期
   4. 放射能の量と測定
   5. 放射線検出器
   6. 3 次元シンチ,RI 断層法
   7. RI の製造

 2 99mTc(テクネシウム 99 m)
  99mTc の特徴
  99mTc パーテクネテート
  標識化合物と99mTc
   1. 99mTc-フチン酸,99mTc-スズコロイド
   2. 99mTc-リン酸化合物
   3. 99mTc-MAA
   4. 99mTc-HIDA,99mTc-PMT
   5. 99mTc-DMSA
   6. 99mTc-DTPA
   7. 99mTc-RBC,99mTc-HSA,99mTc-MAA
   8. 99mTc-加熱赤血球
   9. 99mTc-HM-PAO
   10. 99mTc-MIBI,99mTc-PPN
  99mTc の検査と問題点
   1. 骨シンチグラフィ
   2. 肝シンチグラフィ
   3. 放射線検査と被曝線量

 3 67Ga-citrate(クエン酸ガリウム)
   1. 特 徴
   2. とり込み

 4 その他のRI
   1. 201Tl
   2. 131I と123I
   3. 133Xe または81mKr
   4. 使用頻度の少ない核種

 5 PET(positron emission tomography)
   1. PET の特徴
   2. ポジトロン核種
   3. 臨床応用

 6 放射性物質の半減期と至適検査時間
   1. 半減期
   2. 至適検査時間

 7 各臓器シンチグラフィの実際
  
   1. 99mTcO4生食液
   2. 脳血流シンチグラフィ
   3. 脳槽シンチグラフィ
  甲状腺
   1. 99mTcO4
   2. 123I
   3. 201Tl-Cl
  心 臓
   1. 201Tl-Cl
   2. 99mTc-MIBI
   3. 99mTc-リン酸化合物
   4. 99mTc-MIBG
   5. 99mTc-RBC,99mTc-HSA
  
   1. 99mTc-MAA
   2. 133Xe または81mKr
   3. 67Ga-クエン酸
   4. 201Tl-肺縦隔 SPECT
  肝,胃
   1. 99mTc-フチン酸,99mTc-スズコロイド
   2. 99mTc-HIDA,99mTc-PMT
   3. 肝 RI アンギオグラフィ
   4. 99mTcO4
  副 腎
   1. 131I-アドステロール
   2. 131I-MIBG
  
   1. 99mTc-DMSA
   2. 99mTc-DTPA
   3. 123I-OIH
  
   1. 99mTc-リン酸化合物
  腫瘍シンチグラフィ
   1. 18F-FDG
   2. 67Ga-クエン酸
   3. 201Tl-Cl
   4. 111In-Cl

 8 内服療法
   1. 131I
   2. 89Sr-Cl2
   3. radioimmunotherapy

 9 放射性医薬品のとり込み
   1. 生理的なとり込みや排泄
   2. 代謝過程へのとり込み
   3. 食作用
   4. 拡 散
   5. 毛細管塞栓
   6. 管腔内分布
   7. 血中や組織のイオンとの関係でのとり込み
   8. 血液脳関門の異常

 10 試料測定
  インビトロ=体外測定
   1. RIA
   2. 飽和分析法
  インビボ=体内投与
   1. 代謝検査法
   Check Test 9

III 放射線治療

 1 放射線の種類と線源
   1. 放射線の種類
   2. 高 LET 治療
   3. 小線源治療線源

 2 深部線量率,線量分割法
   1. 深部線量率
   2. 治療法の選択
   3. 時間的線量配分

 3 放射線感受性
   1. Bergonié-Tribondeau の法則
   2. 正常組織の放射線感受性
   3. 放射線感受性を高めるもの
   4. 細胞分裂
   5. 放射線障害からの回復
   6. アポトーシス

 4 放射線治療の適応
   1. 腫瘍の発育環境
   2. 悪性度
   3. 全身状態,年齢
   4. 腫瘍の放射線感受性
   5. 腫瘍致死線量
   6. 放射線根治照射の適応

 5 腫瘍組織型と放射線感受性

 6 併用療法
  手 術
   1. 術前照射
   2. 術中照射
   3. 術後照射
  化学療法
   1. 放射線増感剤
   2. 抗癌薬同時併用
   3. 抗癌薬異時併用
  温熱療法
   1. 温熱の生物学的効果

 7 放射線治療法の選択
   1. 電子線治療
   2. 外照射治療
   3. 小線源治療
   4. RI 内用治療
   5. 除痛治療

 8 放射線治療と合併症
  全身的副作用
   1. 早期障害
   2. 晩期性障害
  局所性障害
   1. 早期障害
   2. 晩期性局所性障害

 9 放射線治療各論
   1. 脳腫瘍
   2. 頭頸部腫瘍
   3. 乳 癌
   4. 食道癌
   5. 胃・胆道・膵癌
   6. 肺 癌
   7. 子宮癌
   8. 精巣腫瘍
   9. 前立腺癌
   10. 悪性リンパ腫
   11. 小児腫瘍
   Check Test 10

IV 障害と管理

 1 放射線障害
  放射線による急性障害
   1. 骨髄,血液
   2. 生殖腺
   3. 皮 膚
   4. 全身被曝
  放射線による慢性障害
   1. 悪性腫瘍の誘発
   2. 成長・分化発達の障害
   3. 白内障
  障害の発生
   1. 放射線障害の分類
   2. 胎内被曝
   3. 妊娠可能女子への 10 日則
  発癌と遺伝子のリスク
   1. 放射線の遺伝的影響
  許容被曝線量(線量限度)
   1. 線量限度

 2 被曝防護
   1. 外部被曝
   2. 内部被曝
   3. 臓器親和性
   4. 自然放射線からの実効線量
   5. 人工放射線からの被曝

 3 単位・モニター
   1. 線量
   2. モニター
   Check Test 11

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